地下水測定部会の活動を知る


2006年10月から市と協力し、法政大学工学部の山田啓一教授のご指導を頂いて、毎月1回、市内16ヶ所の井戸の水位測定を始めました。その後、東京都土木研究所の川合さんにもご協力いただき、土木研究所の管理する井戸の測定も加わり、最大33ヶ所まで広がりました。

途中、2011年6月に中間報告(会報「くるりんぱ」No.14号)を行いました。山田先生から「10年測定してからコメントしなさい」と言われていたこともあり、2018年2月まで11年5ヶ月に渉る観測を行いました。現在、井戸水位測定については終了としています。

 

地下水測定部会は、井戸の水位測定の他に市内の主な湧水地点の湧水量の測定を行っています。2007年9月から、新次郎池、貫井神社、滄浪泉園、T邸の4ヶ所で始め、これは現在も続いています。

 

測定データについては、井戸、湧水共にホームページに公開しており、また市役所の1階ロビーにも広報板が設置されています。

 

 

 市内の井戸水位の調査についての報告

 

小金井市環境市民会議

地下水測定部会

2019/0411

 

環境市民会議は2006年10月から法政大学工学部の山田啓一教授のご指導で毎月1回の小金井市内の井戸の水位測定を始めました。井戸の数はこの間に東京都土木研究所の川合将文さんのご協力も頂いて、最大33か所まで広がりました。途中2011年の6月に中間報告を行ないました(くるりんぱNo.14)。山田先生から〝10年測定してからコメントしなさい“と言われていたこともあり2018年2月まで11年5カ月に渉る観測を行いました。

現在、湧水量の測定は続けておりますが、井戸水位測定については終了としております。

今般測定の終了にあたり、けじめとして測定の結果を私たちなりに分析し報告するものです。

 

分析の期間:2013年~2017年までの5年間

降雨量:気象庁府中観測所アメダスデータ

井戸水位を測定した井戸:市内28か所の井戸(民間井戸および観測井戸)

 

1.分析の狙い

①雨量と井戸水位の関係はどのような関係か

⓶井戸の水位と井戸の位置との関連はどのようになっているか

③28か所の井戸の中で特異な井戸はあるか

④坂上の井戸と坂下の井戸の挙動の違いはあるか

⑤その他 

 

2.分析の期間

まず、28か所の井戸について予備的に5年間の水位グラフをつくり傾向を見た。また府中雨量についても同様に傾向を調べた。その結果、雨量と水位の相対的な関係は雨の多寡で大きくは変わらないことが分かった。従って単年度の分析でもある程度の答えは得られると思われるが、2013年と2014年が相対的に井戸水位の変化及び雨量に差があることが分かったのでこの2年間について比較分析した。

 

3.作成した資料(既存のものも含む)・・・別紙添付  

①井戸基準値(井戸の位置表・基準点の標高APm)

⓶府中アメダスの年別総雨量データおよびグラフ(2000年~2018年) 

③府中アメダスの2013年~2017年月別総雨量データ(単月、前2か月、前3か月、前4カ月合計)

④各井戸の標準井戸水位(2013年~2017年の各井戸の月別水位の平均値)の算出  

→標準井戸水位グラフを作成し水位分析の基準とした 

⑤井戸水位と総雨量との相関グラフ(2013年及び2014年月別 28か所)

  

4.分析結果

①雨の降り方について

2000年から2018年の各年間総雨量は最小が 2007年の1338㎜、最大が2014年の1900mm、平均は1627㎜だった。ゲリラ豪雨が多いので雨量は増えている感があるが年間総雨量はこの間横ばいである。またグラフで分かる通りカラ梅雨の傾向が強いようだ。また、例年12月~3月の降水量と8月~10月の降水量は極端に違う傾向がある。

⓶雨量と井戸水位の関係

相関グラフから明らかなのは2013年、2014年共に前4カ月総雨量と井戸水位がすべての井戸で相似していること。つまり地下水は前4カ月の総雨量に比例して増減するという事が言える。また4カ月以前の雨は流出してしまうという事が推測できる。

この結果は〝くるりんぱNo.14”でも報告されている。

③小金井の帯水層は東に傾斜し、且つハケ際に傾斜した雨どい

標準井戸水位グラフ全体から小金井の帯水層は東に傾いて、且つハケ際に傾いた雨どいに例えられる。雨どいのへこんだ部分、内陸部井戸の平均井戸水位は西端のNo.1の井戸で63m、東に進むにつれ標高が下がって最東端のNo.29、30の井戸で約50mである。即ち地下の帯水層に含まれた雨水は小金井の西から東まで10m以上の水位差で流れていることになる。

④雨どいの底はデコボコしている

比較的降水量の多かった2013年、少なかった2014年のグラフ共に、雨どいには帯水層のデコボコがあり降った雨を溜める能力に違いがあること示している。内陸、即ち東に連なったNo.1、2、8、10、は11m以上の水位差があるが、水位の変化は非常に似ていてスムースに流れているように見える。しかし他の内陸井戸No.4、5, 6、7,25,29,30は他の内陸井戸よりが保水力は低い。これは帯水層のデコボコがある為と考えられる。特にNo.18, 27,はNo.1と比較すると1/2~1/3しか水位変化がない。地下水を保持する力が低いのだ。同じ内陸の井戸なのに、帯水層の褶曲の成せる業か。この状態は土木研究所の川合さんも指摘している。今回分析の結果同じ結果が得られたことは喜ばしい。

⑤内陸井戸とハケ沿いの井戸の違い

No.1井戸を内陸井戸の代表としてNo11,12,13と比較するとハケ沿いの井戸は1/3ほどの保水力しかない。傾いた雨樋の端から溜まる間もなくハケ下に流れ出してしまうという事だろう。雨水浸透桝をハケ沿いには設置しないという市の方針はこれが理由か。

ハケ下の井戸

野川北岸の上流からNo31、19は坂上の井戸と似ている。No.15はそれらより少し保水能力が低い。

⑦野川南岸の井戸

上流からNo.32,33,22の井戸は坂上井戸と同様の挙動であり特異性は見られない。

No.33は野川沿いのせいか常に水位は高い。

 

5.分析結果からの感想

①月イチのスポット測定の限界がある。長期間測定したことは様々な点で意味があると思うが精度を上げた分析をするにはやはり日毎のデータが必要。

②重要なのは測定結果を何に利用するかを明確にすること。

以上

 

 

 

■地下の水の流れに思いを馳せて/部会委員からのメッセージ

 

●振り返れば10年余り、よく続いたものだと思います。

各井戸、毎月一回、雨の日も風の日も, また雪の日もありました。

数か所の担当井戸を3時間程度かけて仲間と自転車で走り回りました。

正直言って“しんどいな”と思うことも再三でした。

このような活動は遊び心がないと続きません。何が面白いかといえば次の二つです。

一つは毎月の水位変化で地下水の流れや、野川の水量との関係とかに自分なりに想像

をめぐらす事、第二は仲間とワイワイ言いながらの走行。

天気が良い日は特に爽快です。10有余年お付き合い頂いた仲間に感謝です。

測定結果が記録として残ることは誇るべきことと思います。

市民活動が行政の施策に反映されることは表向きは殆どありません。

しかし市民の地味な活動は必ず実を結ぶことは実証されています。

いつかどこかで何らかの影響が・・・てな事を妄想しながら引きます。藤崎正男

 

●市民活動は10年続けてやっと地域に認められる、の意気込みで地下水測定を200610月から続けてきました。そして10年が経ち、これから先のことを考えたとき、私たちはすでにシルバー世代になっていました。

残念ですがいったんここで区切りをつけることにしました。

毎月の地下水測定にご協力いただいた井戸所有者のみなさま、ご協力ありがとうございました。お礼申し上げます。

私は途中からの参加でしたが、先輩諸兄姉のこうした地道な市民活動に支えられて「小金井の水とみどり」の環境保全がある、ということを知り学ぶことができました。

ありがとうございました。内田雄二

 

●毎日、野川に架かる天神橋を渡って出勤します。この1月は全く雨が降らず、とうとう野川は涸れてしまいました。湧水の川の宿命とはいえ、無残な姿を見るのはつらいですね。

測定井戸を自転車で回りながら満開の桜の下に佇んだり、新緑がまぶしかったり、雪に見舞われたりと楽しみ半分たいへん半分の調査でした。井戸の水位(水の位置)は毎回違い、地下水位は季節の変化を映すものだと実感します。集まったデータがどこかで役に立つことを期待します。堀井広子

 

●まず、測定器を手作りし、10年は続けるという思いからスタートした井戸の水位測定でした。ほんとに10年続けることができたのは、メンバーの「水」への思いと、四季折々の自然を感じながら楽しくできたからだと思います。

地下水と湧水を保全する条例がある小金井市として「水」と「緑」を大切にし、後世にも親しみながら住み続けられるまちであることを願いつつ、測定の記録を残したいと思います。この活動に参加できて、本当によかった! 小山美香

 

 

 

●夢とロマンを求めて

NPO 雨水まちづくりサポート会員

 倉  宗 司

はじめに

 「野川と湧水」の歴史と文化は小金井市の財産である。その財産を、市民科学の力で監視して10年を迎えたことは素晴らしいことである。

 天の恵みである「天水」が地表に舞い降り、地表面から地下に旅に出て、再び地表に現れ野川に注ぐ。そこにはいろいろな生き物がいてその恩恵を被る。人間もその生物の一つであることを忘れてはならない。

 それを「当たり前」という人がいるが、その人は現場で当たり前と言える何かを見つけたのだろうかと疑問に思うことがある。

 野川や湧水に魅かれて10年見つめた結果、一般論と違う「その何か」が見つかるかもしれない。地下水のメカニズムは誰も見ることができない想像の世界である。そこに、夢とロマンがあるかもしれない……。

人々の出会い

 入所して8年目で、専門であった環境の仕事に就くことができた。北海道の田舎者は「野川」という川はわからなかった。野原の川のイメージからほど遠い生活排水路と思っていたからだ。

議会では「ドブ川に蓋をして遊歩道に」と議論がされた一方で、「野川に清流を」と夢を持った人々や「昔のように孫を泳かせたい」という地元の人が現れたころである。今想えば、そこから私の「財産である人の繋がり」が始まったと思う。

誰のための仕事

 最近、元公務員として残念なニュースが多い。「納税者のスポンサーである国民や都民・市民のために職員は、仕事をする場で、決して一部の人の利のため仕事をしてはならない」と諸先輩に教わった記憶がある。

 世界に誇れる「雨水浸透ます」事業は、野川の水源である湧水を蘇る事業である。民・学・官の夢が一致し、連携してキャンパスに絵を描くことができたからこそ成功裡を納め、10年前「八市市長サミット」の開催で「雨を活かすまちづくり50年の継承」の宣言をすることができた。

結びに

 「雨を活かすまちづくり50年の継承」の検証を小金井市ではやっているのかと老婆心が横切った。当時の携わった若者はあの揺ぐ心を失ってしまったのだろうか… 。

 卒業まで「私は〇〇を市民のためやり遂げました。」と胸を張って言える行動を期待したい。

 また、自分たちのまちを一人ひとりが「気づき、揺らぎ、育み、響きあう」愛心も薄まっていないだろうか。

 私が出会った人々のように「夢」を持ち、熱い心で身近なまちづくりの行動をしてもらいたい。

 

 人を愛す優しい心がなければ環境も愛せなく、ロマンがあるまちにはならない。50年の継承をするために今あなたは何を…。

 

 

 

    ■地下水位測定ポイント

 

 

 

 

小金井市環境市民会議の会員ではありませんが、一緒に地下水位測定に参加している四元さんから、下記の考察をお寄せいただきました。
 ※文章中の資料1、2は、上に掲載しています。

 

地下水位と月間降水量の相関についての考察

 

はじめに

 小金井市環境市民会議地下水測定部会の活動に20071月から部会員として、また201011月からは協力者として地下水測定部会としての測定が終了する20182月まで参加していました。16ヵ所の掘り抜き井戸や観測井戸で始めた地下水の水位測定は最大33ヶ所、終了時点で28か所になり、その測定データは自由に利用してもらうためホームページで公開し、また市役所第二庁舎玄関には専用の掲示板を設けて適宜測定結果のグラフなどを掲示しました。

測定を始めてすぐに地下水位の変動は降水量(雨量)の多い・少ないに強く影響されていることに気づき、200911月の環境講座で報告させてもらいました。また、小金井市環境市民会議会報「くるりん・ぱ」No.14号では地下水測定の特集号として2011年時点までの測定結果とそこから読み取れる地下水位と降水量の関係を報告させてもらいました。今回更にデータを増やして地下水位の変動と月間降水量の相関について検証し、考察しました。

1節では、全測定地点のすべての地下水位とアメダス府中の月間降水量とを比較対比しました。2節では、地下に浸透した雨水が地下水としてどれほどの期間帯水層に留まるかについて相関係数を使って推定しました。3節では、各年毎の相関係数の11年間に亘る変化を求めて年毎の特徴を調べました。

 

1.200610月から20182月までの全測定地点での水位変化のグラフ

  (別紙資料1)  

参考のため府中のアメダス月間降水量も棒グラフで表してあります。

 

 測定地点の増減によってグラフの折れ線の数は増えたり減ったりしています。また欠測等によって、グラフの途中が欠けている場合もあります。

グラフの縦軸は地下水面の海抜高度(A.P.)を(m)単位で示しました。地図等で使われる海抜高度(T.P.)に換算するには読み取り数値から1.13mを補正(差し引く)してください。また月間降水量は同一のグラフ内で水位変化と対比するために若干の補正をしました。月間降水量の正しい数値は、グラフの読み取り数値から40を引き算し、100をかけると(mm)単位の月間降水量になります。

 

 グラフからは地下水位が季節変動をしていることが良く分かります。全体として地下水位は梅雨時の67月から台風シーズン、秋雨前線の活発になる910月頃に高くなり、雨の少ない冬季に低下し34月頃に最も低くなります。

 測定している地下水の層は最も浅い帯水層で武蔵野段丘面では武蔵野礫層、立川段丘面では立川礫層に帯水する地下水層です。従って地下水位は季節変化による降水量の多いとか少ないとかの影響を強く受けて変動をしていることが分かります。ただ月間降水量の多い、少ないに対して1ヵ月ないしは2ヵ月ほど遅れてその影響が表れているようです。

 

2.上の原公園の地下水位と月間降水量との相関

 上の原公園の月々の地下水位にその月の月間降水量(府中のアメダスデータ)を対比して示しました。(資料2 上のグラフ) 前節でも述べましたが月間降水量のピークに1・2ヵ月遅れて地下水位のピークが現れるようです。地下水位と月間降水量の相関係数を1ヵ月前から5ヵ月前まで調べ、相関係数の比較的高い1ヵ月前から4ヵ月前までの4ヶ月間の月間降水量の平均値と地下水位を対比したグラフを次に示します。(資料2 下のグラフ

 前3ヵ月平均との比較や前5ヵ月平均との比較をしましたが。前4ヶ月平均との相関が最も高いので、そのグラフを示しました。この過程の詳細は5ヵ年という短い期間のものですが、会報「くるりん・ぱ」No.14号に記してあります。 

 地下水位の測定は基本的には各月前半、月間降水量はその月の最後の日までに降った雨の量ということで、二つの量は基本的には対応してなくて、前月までの月間降水量の多い少ないがその月の地下水位に影響しています。何か月ぐらい前の月間降水量までがその月の地下水位に影響を残すのかを調べたのが下のグラフになります。

 結論としては、大凡4ヵ月ぐらい前までの雨量がその月の地下水位に影響しているといえます。つまりある時、大量の雨が降ったとすれば地下に浸透して地下水となって滞留しますが、次第にはけの湧水となったり、あるいは地下の水路で他地域へ流出したりして少なくなって、4ヵ月もすればほぼその影響が残らなくなると考えられます。

 

3.上の原公園における地下水位と月間降水量の相関係数の変化 

前節では地下水位と月間降水量を比較して全体としての相関を見ました。この節では年毎の相関係数を見てみます。相関係数は前4ヵ月間月間降水量の平均の変化が地下水位の変化と良く対応していて二つの量の間に因果関係があるかどうかを示す指標で1に近いほど強い因果関係があり、0に近いほど二つの量の間は関係は少ないことを意味します。      

 相関係数は2009年を除けば全て0.8以上でした。グラフからは2009年を除けば前4ヵ月間月間降水量平均と地下水位の間には深い相関関係があることが分かります。降水量の多い・少ないの変化が地下水位の変化と良く対応していることを示しています。最も相関の良かった2008年の相関の様子と散布図を次に示します。

  一方次の年の2009年の相関の様子と散布図を次に示します。

グラフからは10月を除けば一見よく対応しているように見えます。しかし散布図で見ると漸近線に対してかなり散らばっていて相関が良くないことを示しています。

なぜ2009年だけ相関が低いのか理由はよく分かりません。20097月~9月が異常に降水量が少なかったことが分かっていますが、それに対応して地下水の低下がなかったことが気になります。今回は前4ヵ月の月間降水量を全く等しく平均していますが、月単独の相関係数の多少に応じて重みを加えた加重平均にするなどもっと統計的工夫が必要かもしれません。

 

おわりに

私たちが調べた地下水は最も浅い帯水層で、水位の変動は雨量の影響を強く受けていることが確認できました。また地下に浸透した雨が地下水として大よそ4か月ぐらい滞留することも確認できました、年毎の相関係数はほとんど0.8以上でしたが2009年のみ0.55と非常に低いことが分かりました。なぜなのかその理由は今後の解析が必要です。

地下水の測定は4班でスタートし、途中から3班でとなりました。測定日は月前半と大枠を示して各班に一任されています。欠測をできるだけ少なくするためです。そのために班ごとに測定日が違うことが多く、1日当たり2㎝も地下水位が下がるような時期に測定日が異なるデータを同一に扱うことはできませんでした。最大33ヶ所にも測定点が増えたのはうれしいことでしたが、データの均質性を保つのは難しいことでした。

足掛け13年の地下水測定でしたが、終了せざるを得なかった理由は若い人をメンバーとして定着させることが出来ずにメンバーが高齢化してしまったこと、つまり世代交代がうまくできなかったことだろうと思います。

 

小金井市長の平成31年度施政方針に「新たに地下水の水位測定を開始するとともに、・・・」との市政運営の基本政策が示されていましたが、地下水測定部会の反省点を生かして欲しいと思います。

      文責 四元克志

 

 

 

 

◆2011年6月発行、「くるりん・ぱ」No.14から

当時、県境市民会議の会報として、小金井の環境をみんなで考えるマガジン「くるりん・ぱ」が発行されていました。No.14は地下水の特集号として、5年間の地下水位と湧水量の測定の活動報告を掲載しました。その内容をご紹介します。

小金井の湧水は、市内を流れる野川の貴重な水源であり、その流れは多くの生き物を育み、人々に憩いの場を提供しています。地下水や湧水は、私たちにとって大切な財産です。
平成16年3月「小金井市市民会議」でも地下水や湧水の保全に関する活動をしようという機運が高まり、井戸の水位測定と湧水量の測定を始めました。
小金井では、湧水量が都市化の進む前に比べて明らかに減少し、野川が渇水するという現象が起きてきます。
地下水や湧水の状態を調べ、多くの市民にその重要性を知ってもらう活動は、地道ながら重要な事です。
今後も地下水と湧水の状態を把握し、その保全に向けた施策の提案ができるように活動を続けたいと思います。
継続のためには仲間が必要です。この特集で私たちの活動を知り、ご賛同いただける方はぜひともお力を貸してください。

地下水ってなぁに?

地下水は地盤を構成する重要な要素です。
雨水(降雨)が地下に浸透し地下水となり、砂や砂利のような水を透しやすい地層や、地中の岩の間にある空間で構成される地層に蓄えられています。
地下水が地層中を通過する時間は長く、地下に浸透するにしたがって、途中で接触する岩石を溶解し、その土地の地質にあった水質に変化していきます。
地下水には地層の浅い所にあるものと、深い所にあって圧力を受けているものがあり、浅い地下水を利用する井戸を「浅井戸」、深い地下水を利用する井戸を「深井戸」といいます。一般的に深井戸の水の方が、外界から隔離されているので安全性が高く、溶け込んでいるミネラル量が多いといわれています。
地下水は、良好な水質で水温の変化が少なく、井戸により取水するため大規模な貯水・取水・供給施設を必要としないといった特徴があります。生活用水(飲料用、調理用、浴用等)、工業用水(飲食品製造業、原料用、洗浄用、冷却用等)、農業用水等、各種の用途に利用されています。


(日本地下水学会の公式サイトより、転載)